技術情報トピックス No.114

ハードコート
(耐擦傷性を向上したプラスチック板)


 プラスチックはガラスに比べて軽量で割れ難く、かつ成形、切断、加工がし易いなどの特徴をもっておりますが、傷がつき易いという欠点があります。
 ゲーム機や携帯電話の液晶画面の窓板、オーディオ製品の表示板、ガラス代替えの建材などには傷付き難いことが要求され、耐擦傷性を向上させた表面硬度の高い各種のハードコート材が使用されております。今回はハードコート材の種類と特徴について、また、このハードコート用の当社インキについて御紹介致します。

1.ハードコート処理されたプラスチック表面


 ハードコート処理されたプラスチック表面は、テーバー磨耗試験での耐性が著しく向上しております。


2.ハードコートの要求性能

 その使用目的から次のような性能が要求されます。

*表面硬度が高く、傷付き難い
 テーバー摩耗試験(ΔHt) <10%(ASTM D1044 CS-10F 500g)

*透明性が優れる
 透過率>90% 紫外線吸収剤などの併用により耐久性、耐候性の向上

*耐薬品性
 各種の耐薬品性に優れる


3.ハードコートの用途


次のような各種の製品に使用されております。
 *光学レンズ  *家電表示板  *自動車部品
 *電気機器のカバー *建築材料


4.ハードコートの種類と特徴

4−1.コーティング剤
ハードコートはコーティング剤によって下記の三種類に分けらます。

コート剤
化学物質
表面硬度
特 徴
欠 点
有機系
*メラミン樹脂
*ウレタン樹脂
*アクリル樹脂
やや硬い
取り扱い容易
リコート性が良い
硬さ不十分
耐久性不十分
*紫外線硬化型多官能
 アクリル樹脂
硬い
取り扱い容易
インキによってリコート可能
残存未反応物による耐候性に影響
シリコン系
シラン化合物
最も硬い
ガラス構造を持つ為、硬さと耐久性が両立できる
リコート性が劣る
無機系
金属酸化物
硬い
真空蒸着による制膜
下地のプラスチックとの接着性が縣念あり

4−2.シート素材
ハードコート材用の主なシート素材はPCとアクリルです。
アクリルハードコート材は主に平板用途として使われ、PCハードコート材は耐衝撃性を持ち、
ある程度の曲面に対応が可能です。


5.当社のインキの特徴


 当社が新開発したハードコート用溶剤型のMABインキシリーズは有機系ハードコート材上に
印刷するインキで、メラミン樹脂やアクリル樹脂、ウレタン樹脂及びUV樹脂系のハードコート
層に優れた接着性を示します。

MABインキの特徴は

*優れた接着性
 ハードコート層に優れた接着性を持つ

*フレキシブルで強靭
 柔軟で強靭な塗膜を持ち、切削加工などの後加工性に優れる

*耐性に優れる
 2液硬化型で、各種の耐性に優れております。